2008年05月09日

再生への願い

今回はマクファーレントイズが
往年のユニバーサル社製作のモンスター映画の主人公達を
独特のアレンジを施してフィギュア化した
「マクファーレンズモンスターズ」の
シリーズ2から「マミープレイセット」を紹介します。

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発売されたのは1998年の5月なので
ちょうど10年前のフィギュアになります。

フィギュアの紹介を読む

エジプトのミイラ

東の空から上り、西の大地に沈む太陽。
生と死とをくり返す太陽を神とし、崇めた古代エジプトの人々にとって
死は単なる終わりではなかった。
彼等は肉体が死んでも魂は甦り、永遠に生き続けると信じていたのである。

死者が再生する為には「人格」にあたる「バー(BA)」と
「魂」にあたる「カー(KA)」があの世で融合し、「アク(AKH)」という
永遠不滅の存在になる必要があるが、「カー」は宿るべき肉体がなければ
存在する事が出来なかった。
それ故に、古代エジプトでは死体に防腐処理を行い、死体をそのままの形で保つ、
「ミイラ」化の技術が発達したのである。

古代エジプトにおいてミイラ作りが始まったのは紀元前3000年以上の昔である。

ミイラづくりは太陽以外でもっとも明るく輝く天狼星シリウスの70日間見えなくなり、
再び姿を現す動きを死者の復活に準えて、70日の期間を持って行われた。
まず、遺体は「清めの場(イブウ)」にて洗浄されたあとで
実際にミイラ化の処理が行わる「美の家(ベル・ネフェル)に運び込まれた。
ミイラ化の処理はミイラ作りの神アヌビス役を担当する神官「ケリ・セシュタ」を筆頭に
助手である「ヘテムウ・ネチェル」、呪文を読み上げる「ヘリ・ヘブ」や包帯巻きや
遺体の切開と内蔵の取り出しを担当するものなど細かく分かれていた。

作業はまず、遺体の鼻の穴に青銅の棒を突っ込み脳髄を取り出した。
(古代エジプトにおいて脳みそは重要なものとは思われていなかった。)
後の時代では頭部を切り落とし、首から脳を取り出したり、こめかみに
穴を開けたりといった方法も取られた。
そして左脇腹を切り裂き、そこから心臓以外の内蔵が取り去られた。
心臓は人間の知性・感情・意識などが宿るもの考えられ、
また、あの世で甦るためのアヌビスによる死者の審判を受ける為にも
心臓は必要だと考えられた。
取り出した内蔵は乾燥処理され、後にカプノス壷と呼ばれるようになる
ホルスの4人の息子を象った容器に入れられ保存された。
そして、ナトロンと呼ばれる天然ソーダの溶水、あるいは粉末を使い、
遺体から水分と脂肪分を取り除き、乾燥させる。
製作期間の半分以上の日数を乾燥にかけ、それが終わった後、
体内に詰め物をし、形を整えます。
そして16日かけて護符等をはさみこみつつ呪文を唱えながら全身に
140メートルを超える包帯を巻いて行きます。

以上の方法は神話の中でオシリス神に施されたものと同様の、
最上級のミイラの製作法であり、ヘロドトスの「歴史」では
もっとランクの低い簡易なミイラの作り方も紹介されています。

処理の終わった遺体は舟または棺に入れられ、船旅の儀式によって墓所に運ばれます。
そして神官による「口開けの儀式」が行われます。
口とは目・耳・口の事を指し、この儀式を行う事で死者はあの世で蘇生し、
この世と同じように生活ができるようになります。
そしてあの世での生活に困らぬように多くの副葬品や
復活の為の方法が掛れた「死者の書」等とともに墓所に埋葬されました。

時代とともにミイラ作りの技術が上がり、貴族のみではなく
庶民のミイラも作られるようになり、古代エジプト王朝時代には
約5億体のミイラが作られたといいます。

後の時代において発掘された埋葬されたミイラが発掘されるようになると
副葬品は盗まれ、ミイラのほうは、その粉末は薬として効能があるとされ、
中世ヨーロッパで売買された他、汽車の燃料や絵の具などに使われ、
無造作に破壊されていったのである。

英語でミイラを指す「mummy」という言葉は元を辿れば
アラビア語で瀝青(ビチューメン/天然アスファルト)を意味する
「mumiya」から来ており、それがラテン語では「mumia」、
フランス語で「momie」オランダ語で「mummie」などの変化を経て
英語では乾燥死体のことを「mummy」と呼ぶようになりました。
瀝青は後期のミイラ作りの際に遺体の防腐処理用に
ミイラの表面に塗られていました。

漢字表記の「木乃伊」は元は中国語で、「mu nai yi」と読みます。
オランダ語の「mummie」の音訳です。

次に日本独自の「ミイラ/みいら」という言葉はラテン語「myrrh」が語源と
言われています。
「myrrh」とは「ミルラ/没薬(もつやく)」の事で瀝青以前にミイラを制作する際に
防腐処理のために使用されていました。
日本に元禄時代以降に将軍家や大名の間で「ミルラ」と呼ばれた粉末は
精力剤として約200年に渡って重宝され、オランダや東インド会社は
幕府からの注文を受け、ミイラを調達し、売っていました。
延宝期においては一般庶民の間でもブームが起き、「みいら」と呼ばれる薬が
飲まれるようになったがこれはエジプトのミイラの粉末と関係なく、
生薬を松脂で練っただけの偽ものだった。
その後、蘭学が発達し、「ミルラ」が「乾燥遺体」の粉末である事が
判明するに従い、薬を意味した「ミルラ」「みいら」という言葉が
「乾燥遺体」そのものを指す言葉へと変わっていき、さらには
「木乃伊」という漢字の読み方も「みいら」となったと考えられています。





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TOOD MACFARLANE'S MONSTERS SERIES2
THE MUMMY PLAYSET
(MACFARLANE TOYS/1998)


プレイセットということで
4インチのフィギュアにベースや小物などが
付属しています。
ユニバーサル映画が原案になっているとはいえ、
フィギュアの方は映画のストーリーとは
直接関係ないものになっています。


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まずは「アヌビス神の石像」。
アヌビス神はミイラ作りの神と言われています。
フィギュアは両腕と腰が可動し、
アンク型の杖を持たせる事が可能です。


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小物としてミイラ処理された遺体の内蔵を保管する
「カプノス壷」が付属しています。
実際の「カプノス壷」はホルス神の4人の息子を
象ったもので、4種類ありますが、
このセットには2種類のみ付属。
左の壷は「ケブンセヌエフ」を象ったもので
腸が保管されていました。
「ドゥアムテフ」を象った右の壷は
胃を保管していました。


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棺の前には墓荒らしに対しての
トラップが仕掛けられています。
棺の前に盗掘者が立つと床が無くなり…


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双頭の蛇の巣に落とされてしまいます。
蛇はベンダブル仕様で
ベースの裏から操作する事が出来ます。


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続いて黄金の棺…


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中にはマミーのフィギュアを収納出来ます。


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小さいサイズながらも
マクファーレントイらしさが溢れる
無気味なアレンジがされたデザインになっています。
ぼろぼろの包帯や外れかかった顎に
こだわりが感じられます。
可動は頭部、両肩、両足の5箇所。
手には牧杖を持たせる事が可能です。


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ミイラのフィギュアに関しては
のちに「マクファーレンモンスター」シリーズで
かなり出来の良いものが再び登場する事になるのですが、
今回紹介したプレイセットもまとまりが良く、
飾っておくにも丁度いい仕上がりになっています。

次回は再びミイラもの。
「出来の良いもの」のほうを
紹介しようと思います。

posted by JOSH | Comment(7) | TrackBack(0) | McFARLANE TOYS
この記事へのコメント
こんにちは。

これはまた懐かしいアイテムを(笑
マクファ社初期の頃のデザインですね。
現行路線のようにスマートに、しかし小さく纏まってない分、何か表現のしようのないパワーを感じますよね。
以前は否定していましたが、今になって、やっぱりこれはこれでアリかな?なんて気がしてきたのは自分が歳をとってきた証拠なんでしょうか?
Posted by ばん at 2008年05月09日 20:34
こんばんは、ばんさん。
これから紹介するシリーズの
前振り代わりに懐かしい物をひっぱりだしてきました。
マクファーレンの商品がまだ「玩具」だった頃の製品です。

いろいろと許容範囲が広がったのは
この10年で様々なアクションフィギュアとか玩具に触れてきて
見聞が広がったからと言う事にしておきましょう。

…それでも年を取った事には変わりないかぁ…。
Posted by JOSH at 2008年05月12日 00:57
すっげーかっけーミイラの紹介っすね。いまもモニターの前で(歴史のロマンを)感じまくってます!
自分はこのシリーズ、プレイバリューと完成度を合わせたと感心しました。
小物が充実してたのがネックでミニフィギュアも
既に可動を捨てていたスポーン・シリーズより遊べた記憶があります。
第二弾の頭が2つある人造人間やらの組み換えが最も楽しかったです。
Posted by NM∀dS at 2008年05月14日 00:12
こんばんはNM∀dSさん。
シリーズ2のフランケンは
シリーズ1のものと組み合わせたりが可能だったりと
プレイバリューがありそうだったので
そのうち買おうと思っていたのですが
買う前にお店自体が無くなってしまったという
事がありました。

やっぱり玩具は見つけた時が買い時ですね…。
Posted by JOSH at 2008年05月14日 23:20
コメントでの書き込みで失礼いたします。
当方東京都立川市でおもちゃ屋をやっております
TOYSHOP MADNESS の渕上と申します。
もしよろしければ、リンクを張らせていただけないでしょうか?
要件のみで申し訳ありません。
お返事お待ちいたしております。

TOYSHOP MADNESS
www.xxmadnessxx.com

渕上 美貴枝
Posted by 渕上 美貴枝 at 2008年06月10日 01:18
渕上様
返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
リンクの件は了解いたしました。
こちらからもリンクを張らせていただきました。

宜しくお願い致します。
Posted by JOSH at 2008年06月13日 00:29
ありがとうございます。
相互リンクしていただけるなんて
とてもうれしく思います。

またなにかありましたら
そのときもよろしくお願いいたします。
Posted by 渕上 美貴枝 at 2008年06月13日 15:21
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